就労継続支援B型クラブハウスはばたきに所属しているS.Y.です。
私の病気は広汎性発達障害と統合失調症の合併症だと、初めてかかった医師に診断されました。18歳の時でした。
自分の病気を大まかに説明すると、広汎性発達障害とは、人と対談するときや人との関わり、コミュニケーションが上手に取れなくて、自分の殻に閉じこもる病気だと思いました。一方で統合失調症とは、幻聴や幻覚があり、妄想が肥大化する病気だと感じています。
私の病気の特徴は、一つ目は「場面緘黙」という症状があります。場面緘黙とは、ある特定の条件下で話すことが出来なくなり、どう答えて良いのか自分で考えられずに黙ることしか出来ない症状です。私は学生時代、「場面緘黙」に苦しめられました。課題を提出期限までに終わらせることが出来なかったことや学校の始まりに遅れたことを先生に問われても、私は答えが見つからず、先生は私の真意が分からずイライラすることで、解決はせず、つらい思いをしました。
二つ目は「フラッシュバック」です。私の真意をなかなか、受け止めてくれない先生や同級生が、私に悪口を言う事もありました。その悪口が私の頭の中をぐるぐる駆け巡り、フラッシュバックとして現われました。フラッシュバックは今でも、家で何もしていない時やはばたきのメンバーの機嫌を損ねたときに学生時代の辛い場面が急に頭に浮かびます。辛い場面のため、しばらく気持ちが落ち着かず、外出できない事もあります。
最後に統合失調症の症状です。私の症状は高校生の頃、幻覚が現れました。授業中でも悪口の幻聴が聴こえ、現実なのか幻なのか分からなくなって授業中、独り言や独り笑い、白い人影に監視されているような感覚がありました。
回復のきっかけになったのは、高校卒業後に母が探してくれたデイケアでした。デイケアでは利用者や職員と対話する練習を設けるプログラムが印象に残っています。当時の私は人と会話する事が苦手で、話題を振られても何を答えてよいのか、話せば良いのか分からなくなることがありました。デイケアでのプログラムは、それぞれにテーマがありました。テーマがある事で自分の頭の中を整理出来ました。
テーマに沿った対話から始め、少しずつ利用者と打ち解け、同じ病気を抱えている人を助けたい思いが芽生え、ピアサポートに立候補しました。ピアサポートをしていく内にデイケアから巣立つ利用者が増えていき、自分も社会に出て、活躍していきたいと感じ、就労継続支援B型「クラブハウスはばたき」に出会いました。
2017年7月からはばたきの通所を開始しました。当初の私の目標が「報告・連絡・相談」「遅刻・欠席・早退はしない」でした。
はばたきに入会したばかりの私は「早く就職したい」と気持ちが焦っていました。ミスや生活リズムの乱れがありました。デイケアでの緩さの名残が残っていたので、朝起きる事が苦手な私は遅刻せずに朝から参加することがなかなか安定せず、苦労しました。最初は週2回の通所でしたが、2018年1月から週5日通所出来るようになりました。はばたきでは、見学に来られる方のオリエンテーションをメンバーが主体となって行います。初めて来られた方に、はばたきを紹介していくうちに、歓迎したい気持ちが少しずつ芽生えていきました。オリエンテーションやミーティングの司会を経験していくことで、少しずつ人前で話すことへの抵抗も減ってきたように感じます。
(S.Y.)